建物の老朽化と売却

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「不動産売却入門」今回は、「建物の老朽化と売却」です。

長年マンションを保有していると、心配になってくるのがマンションの老朽化です。
年とともに価値が下がり続ける一方で、維持費や改修費などの出費は嵩み続けますので、できれば売って処分したいと考えられているマンションも多いと思います。

しかし、老朽化したマンションには果たして需要があるのかがそもそもの問題としてあります。
また老朽化したマンションを相続した場合、売りたいと思っても古い物件だと需要が無く、うまく処分できないのではと考えてしまいます。
これだけ多くのマンションが次々と建てられていく現代においては、老朽化が問題となっているマンションは数多く存在します。
老朽化したマンションというのは実のところ、売却が可能なのかどうかについて考えていきたいと思います。

老朽化した建物は売却できる?

結論から言いますと、老朽化したマンションというのは売却しにくいというのが現状です。
当然といえば当然のことですが、その理由についていくつか挙げてみます。

まずは古い建物は現在の耐震基準を満たしていないという点が大きいかと思います。
建物の建築基準法というのは1950年に初めて制定されてから、大地震などの災害が起こるたびに改定が繰り返されてきました。
その中でも耐震基準というのは「建物が地震に対して一定の強度を備えている」という強度保証となっており、建物は建築された時点におい

ての耐震基準を守って建てられています。
耐震基準を見分けるポイントとして重要な日付が1981年6月1日になります。
その日以降に「建築確認済証」が交付されていれば新耐震基準を満たしていることになります(「竣工年」ではないので要注意)。

一方でその日より以前に建てられたものは旧耐震基準の建物となり、現在の耐震基準を満たしていないということになります。
近年の地震被害においても、この耐震基準の違いで被害の差に歴然とした違いが出てきていますので、築年数が40年以上経過した旧耐震基準の老朽化したマンションというのは敬遠されているのが現状です。

また共用部の設備が古いというのも購入意欲を削ぐことになります。
購入希望者は、とくにオーナーチェンジ物件の場合には入居者のいる部屋を確認することはできません。

そうなると物件の判断の材料として共有部分の状態というのも大きなポイントとなってきます。
その部分が時代とはかけ離れてしまった設備の場合だと、やはり購入はためらわれてしまう傾向にあります。
他にも、建物が古いと管理費や修繕積立金が高くなって支払い続けなければならないことも嫌がられます。

さらに老朽化したマンションには空き家が多いために、治安の問題も懸念されてしまうなど、こういった古さを由来とする多くの理由から売却するのは難しいと考えられています。
ですから前提として「不人気である」という認識をもって売却活動に臨んだほうがいいでしょう。

持ち主からすると厄介な老朽化マンションですが、近年に頻発する大地震の影響で、国としても旧耐震基準の建物を減らそうという動きがあります。

それが「マンション敷地売却制度」という改正法です。
この制度を簡単に説明すると、耐震性の不足したマンションにおいて、区分所有者の5分の4(80%)以上の賛成があればそのマンションを一括で売却し、区分所有関係を解消できるようにした制度です。

これまでの制度でもマンションの一括売却は可能だったのですが、民法の原則から100%(全員)の合意が必要とされたため、一人でも反対が出ると売却できなかったのです。
新制度ではこの点が緩和され、老朽化マンションをどうするかという問題に新しい選択肢を与えたことになりました。
売却先はディベロッパーとなり、購入後にマンションの建て替え・再開発を行います。

また、建て替えに伴って容積率が緩和されて、より大きなマンションを建てていいことになりますし、所有者は建て替えたマンションに再入居するかどうかも選べます。
この制度でひとつ問題があるとすれば、制度適用が耐震性に不足があると認定されたマンションに限られていることです。

マンションのインフラが老朽化していたり、エレベーターが無かったりして機能的に不十分であり、今後継続して居住することが難しいようなマンションでも、耐震性さえ満たしていれば制度の対象外となってしまいますので要注意です。

建て替えの制度はあるものの、一刻も早く売却してしまいたいという向きもあるでしょう。
その場合はやはり老朽化したマンションを買ってくれる方がいるかどうかが問題となってきます。

そうなると、老朽化というデメリットをカバーできるメリットを探す、もしくは作り出す必要があると思います。
例えば、いくら古くても利便性の高い立地でしたら売却できる可能性はあります。
お年寄りの方などは行動範囲が限定されてきますので、立地さえよければ買い手は見つかるかもしれません。

またマンションの構造さえしっかりしているなら、リノベーション業者からの買い取りも期待できます。
リノベーションすることで、老朽化したマンションのままの時点よりもはるかに購入検討者の目に留まりますから、売却の可能性は上がるといえます。

そして老朽化したマンションの売却にはやはり不動産会社を選ぶことも重要となってきます。
また多くの不動産会社に査定してもらう前に、一度リビンマッチのサイトで一括査定をしてもらうのもいいかもしれません。
老朽化したマンションは傷み方も様々ですから、一括査定のあとには必ず訪問査定を依頼しましょう。

実際に見てもらうと、築年数の割には魅力的で意外と良い部分も見つかるかもしれません。
もちろん冒頭に述べたとおり、老朽化したマンションは売れにくいですし、手離したくてもそうはいかないというのも現実としてあります。
しかしだからといって諦めずに、多くの訪問査定を依頼してください。
そしてぜひ経験豊富な不動産会社を選び出して、早めに処分できるように動くことが重要です。

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