〖スマイスター〗読み物から 減価償却

不動産を売却する場合、お持ちの土地や家屋には値段が付きます。ところが、不動産の譲渡を行う場合、譲渡の際の所得税には不動産に値段をつける必要があります。その際重要となるのが、減価償却です。

不動産譲渡所得税に関わる不動産の取得費などの算出には、減価償却費の計算が必要です。建物には決まった耐用年数や減価償却率があり、また事業用か非事業用かでも異なります。減価償却のポイントを押さえて解説しますので是非ご参照ください。

不動産売却の譲渡所得税に必要な減価償却

不動産を売却した際に利益が発生した場合に支払う、譲渡所得税。
譲渡所得とは、売却した価格に減価償却累計額を差し引いた不動産の取得費と譲渡費用(仲介手数料)などを差し引いたものになります。

譲渡所得=売却価格-(減価償却累計額を差し引いた取得費+譲渡費用)

取得費とは、その不動産を購入した際にかかった費用を指しますが、売却する時点の物件の価値は、購入した当初の価値と同じではありません。※土地に減価償却はありません。

そのため、建物の用途や構造別に設定されている減価償却費を経過年数から計算し、購入費用から差し引く必要があります。

不動産の減価償却費の計算法と構造別耐用年数表
減価償却費の計算方法は、定額法と定率法があります。特別な届出がない場合や、平成10年4月1日以降に取得した建物はすべて定額法での減価償却費を算出になるため、ここでは定額法での減価償却費を紹介します。

■減価償却費=建物購入費×0.9×償却率×経過年数

償却率は、耐用年数(定額法)を考慮する必要があります。
建物は構造により耐用年数が異なり、それに応じて減価償却費も変わっていくのです。

例えば、非事業用軽量鉄骨の不動産を1500万円で購入し、15年経過して売却する場合の減価償却費は

■減価償却費=1500万円×0.9×0.025(償却率)×15年=506万2500円となります。

これを建物購入費(1500万円)から引くことで、その建物の取得費は993万7500円と算出することが可能です。

また、経過年数に端数がある場合、6ヶ月未満は切り捨て、6ヶ月以上は切り上げということも覚えておきましょう。

この取得費は不動産売却時の譲渡所得を計算する際に必要な項目になり、譲渡所得が発生するのかしないのか、税金がかかるのかかからないかがわかる重要なものになります。ですので、不動産の売却時、その不動産の取得費がいくらなのかをしっかりと把握しておきましょう。

例えばこの物件を購入価格の1,500万円で売却したとしても、506万2500円(1,500万円-取得費993万7500円)の譲渡所得益が発生することになるため、譲渡所得税が掛かります。

※本来であれば、譲渡費用も売却価格から差し引かれますが、ここではわかり安くするために省略しています。

また、マイホームにおける控除や買い替えに伴う税制控除などで、税金が安くなる場合や控除される可能性があります。
詳細については専門家に相談するとよいでしょう。